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桂離宮などに代表される、地を這うがごとく水平方向に拡がる伝統的な日本建築は建具を開け放すと内部 空間に自然が飛び込んで来る。
伝統建築の内と外の曖昧さ、水平方向への拡がりと自然との繋がりを見事に表現している力強さは言い尽くせない。土地の制約のある今日の都市に
おいては、住空間は水平方向よりも垂直方向に延びているのが現状で拡がり、繋がり、心地良い太陽光の充分な享受も儘ならないのが日常である。
本計画にあたり、非日常性の要素を伝統建築の概念に学びながら、出来る限り今日的な素材、技術、環境に配慮した。
雁行形配置
設定した真南と浅間山と対峙する方向に沿って、各スペースを配していくことにより、寝室は家族の規模により使い分
けのできる大、中、小のスペース
が設えられている。それによって各スペースの開口部は真南と共に西側にも連続することで浅間山の風景を広々と望むことができる。
フレキシブルな空間
寝室は東西方向の引戸の開閉により、縁側的な動線空間に繋がったり、個室化できる。さらに南北方向の引戸を閉じることにより、縁側的動線空間
をも内包でき、北側風景や柔らかい光を享受できます。このフレキシビリティにより、共に滞在する家族間の繋がり関係を自由に創出できる。
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